講師のひとりごと(フルート実技担当講師)

「NHKホールの一番後ろまで、トランペットを追い越すようにして届くのが、植村先生のフルートの音なのだ」Fl

今から数十年前、私が在籍していた武蔵野音楽大学のフルート科には、

こんな伝説が語り継がれていました。

遠くまで聴こえる音、遠鳴りってなんだろう、響きってなんだろう・・・。それが私の永遠の課題となり

師匠のもとでフルートを吹き続けることになったのです。

師匠である植村泰一先生は、小柄で物静かな方です。現在は80歳を超えましたが

今なお、現役でステージに立ち、その音楽は繊細で力強くどこまでも美しく・・・。

N響時代に語り継がれた伝説をはるかに越えた素晴らしい響きを聴かせてくださいます。そんな師匠に質問してみました。

「先生の演奏するドビュッシーのシリンクスは、楽譜に忠実でありながら、まるで風のように自然なのはなぜですか?」

師匠はこともなげにぽつりと応えました。

「1000回ね・・・。1000回もメトロノームでさらえば収まるところに収まるものだよ。そして本番100回ね。」

100回の本番はなかなか体験できないかもしれないけれど、凄く上手くなっちゃうかもしれない1000回の世界!

一度は体験してみる価値があると思いませんか?

 

スタッフからひとこと♪

バットの素振りだって1000回はきついですよね?ドビュッシーのシリンクス、演奏時間約2分半×1000回=約41時間・・・。一日およそ3時間練習したとして、約2週間かかりますね。先生は1000回の世界をきっとご存知なのだと思います。レッスンの時、先生がフルートでハモってくれるのですが、先生の出す音も風のように心地よく、なんか自分も上手くなったような気分になります。レッスンを受けている学生はみんな「先生の音好き!」と言います。先生の清々しくも暖かいフルートの音、是非聴きにいらしてください♪